ペインクリニックにおける非疼痛性疾患

ペインクリニックでは、主に痛みを伴う病気の治療をおこないますが、痛みを伴わない病気に対しても神経ブロック療法を施行する場合があります。たとえば突発性難聴、耳鳴り、顔面神経麻痺、網膜中心動脈閉塞症、アレルギー性鼻炎、突発性難聴などには血流改善を目的として星状神経節ブロックが行われることがあります。

突発性難聴

突然発症する一側性の感音性難聴です。病因として、音響刺激・ストレスの関連する内耳血行障害説が有力視されています。治療は、ステロイド、循環改善薬、代謝賦活薬、血管拡張薬、ビタミンBなどの薬物療法、高圧酸素療法に加え、星状神経節ブロックも有効な治療法です。

耳鳴り

耳の中で聞こえる自分にしか聞こえない雑音を「耳鳴り」と言います。 原因が不明な場合も多く、種々の治療法が試されていますが治療効果が一定せず、難治性の症状にお困りの方が少なからずいらっしゃいます。日常生活にも支障を伴い、仕事・家事・勉強などが困難になる方も。
星状神経節ブロックが有効な場合があります。

顔面神経麻痺

突然発症する片側性(両側性のケースもある)の顔面筋の運動麻痺です。水痘・帯状疱疹ウイルス感染によるハント症候群と単純疱疹ウイルス感染によるベル麻痺で顔面神経麻痺の7割を占めます。ステロイド療法や抗ウイルス剤投与に加え、顔面神経の再生促進、循環改善を目的に星状神経節ブロックを行なうこともあります。

網膜中心動脈閉塞症

網膜内層に血液供給している網膜中心動脈の本幹、分枝血管のいずれかが閉塞し、突然視力障害を発症する疾患です。網膜は1~2時間の虚血で不可逆的に障害されるため速やかに治療を開始しなければなりません。眼球マッサージ、眼圧降下療法、血管拡張療法、高圧酸素療法に加えて星状神経節ブロックを行うことがあります。星状神経節ブロックは網膜・脈絡膜の血流改善、動脈れん縮の抑制を目的とします。